information

日時:2023年6月25日(日)10:30~
場所:日本キリスト教団代々木教会礼拝堂

説教の解説

◆新約の聖書箇所は、耳が聞こえず、口が回らない人の癒しの話です。イエス・キリストはその人を群衆から引き出して「エッファタ、開け」という言葉で癒すのです。
◆「聾唖者(ろうあ者)」という言葉があります。「聾」という言葉は耳が不自由なこと、「唖」というのは言葉が不自由なことを意味しています。正常者の感覚からだと、たとえ耳が不自由であっても、言葉を話すのには不自由しないのでは、と思うかもしれません。しかし、それは、私たちの耳が聞こえていて、既に言葉を獲得しているからです。もし、生まれつき耳が不自由であれば、人が語る言葉も自分が発する言葉も正確には聞こえないので、正しい音を身につけることが出来ません。ですから、生まれつきの場合は耳が聞こえないことと、口が利けないことはセットなのです。
◆説教準備をしているうちに、すでに知っていたことと、初めて気が付かされたことの両方がありました。東京・町田市にある日本聾話学校のことを初めから連想していたのですが、その創設者を調べると、私たちの教会と深い繋がりがあり、そして私自身とも繋がりがあることに気づかされました。
◆日本聾話学校の創設者のロイス・クレーマーさんは、私の務める教会の付属幼稚園の創設者でもあります。
◆そして、新宿にある「エパタ教会」(上のエッファタと同じ意味の名前の教会)は以前勤めていた教会の近隣の教会であり、私自身、エパタ教会で説教をさせていただいたことがありました。
◆この場所から日本聾話学校はスタートし、戦後に今ある町田の地に移転したのです。心が「開かれる」思いがします。