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説教の解説

◆「朝早くまだ暗いうちにイエスは、人里離れた所で祈っておられた」と新約聖書には記されています。「人里離れた所」とは、「荒れ野」、「砂漠」と訳される言葉です。
◆この、砂漠・荒れ野という言葉のもつ意味を考えたいと思います。これは現代の私たちにとっても大切なことと思うからです。
◆昭和の時代に「東京砂漠」という言葉がはやりました。大都会に多くの人がいるのに、「誰も知らない」「誰も自分に気付かない」「互いにかかわりがない」、という孤独な都会の生活を、いわば東京砂漠と呼んだのです。そしてそのタイトルの歌を、内山田洋とクールファイブが1976年にリリースしてヒットしました。後に1980年代には建設会社のCMソングにもなりました。中森明菜さんがカバーし、そして最近では、桑田佳祐さんが2016年に発表したアルバムの中でカバー曲を歌っています。
◆すなわち、東京の砂漠のような有様はあまり変わってはいないようです。
◆しかし、私たちがそのような世界に置かれている時にこそ、まさに神は豊かに働き、祈りを聞いてくださる、ということを本日の聖書箇所は示しています。