日時:2024年11月24(日)10:30~
場所:日本キリスト教団代々木教会礼拝堂
<プロローグ>
◆今日は、通信技術の発達によって、情報を広く速く大量に取得することが可能となりました。どこでも居ながらにして、世界中の情報を実に様々な角度から得ることができるようになったのです。しかし、ならば、この時代におけるコミュニケーションは、以前にもましてスムーズになったかと言えば、必ずしもそううまくはいってはいないのが実状と思います。
◆一昨日の金曜日は幼稚園が祝日で休みでしたので、最新の情報技術をキャッチアップするために幕張メッセでの展示会に出かけてきました。AIとブロックチェーンがテーマです。予め、来館申込みをインターネットで済ませました。当日になって現地の窓口の担当者は予約IDを示せと言うのです。しかし、私はプリントした紙の持参を忘れていました。ちょっと焦りましたが、スマートフォンで、予約メールを見せ、入館証をその場で発行してもらって入館を許可されました。プリントした紙は、来館証と名刺代わりも兼ねているので、私を証するために必要だったのです。もはや生身の本人よりも数字やバーコードの方を信用しているみたいで、多少奇妙な気持ちになりました。
◆マタイによる福音書に、「先生、しるしを見せてください」と律法学者とファリサイ派の人々が主イエスに言ったと書いてありました。それは、イエスよ、あなたが神の子であることを証明するIDを提示せよ、ということでしょう。そうしたら、あなたが神の子であることを信じよう。
◆コミュニケーションが、そういうものを要求し、それが満たされなければ成立しない、ということから言えば、コンピューター技術や通信技術が発達した今も、そういうものがなかった昔も、実はそんなに変わらないのではないでしょうか。